森林浴のすすめ（平成23年5月）

仕事や日々の雑事に追われて気がつけば季節が変わっていた・・・。四季の移り変わりや身の周りの景色に心を傾ける余裕もない状況は身も心も消耗している証拠です。新緑の美しいこの季節、休日などを利用して森林浴に出かけてみてはいかがでしょう。

森林には「フィトンチッド」という香りの成分が漂っています。木々が放出する、このフィトンチッドに含まれる物質には抗菌作用、消臭作用、血圧や脈拍数の低下、集中力の向上、精神の鎮静または活性化、脳波のα波の増加、免疫機能の向上などの効果があり、心身のリフレッシュに有効です。

また、森林という非日常の世界で自分にとって心地よいと感じるなにかを見つけて、思い思いの時間を過ごしてみましょう。澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んだり、風に揺れる枝葉をのんびり眺めたり、葉ずれに耳を傾けたり、しっとりと湿気を含んだ幹に触れてみたり、枝葉に遊ぶ鳥やリス、蝶などを目で追ったり・・・。森林を歩く楽しみはほかにもたくさんありますが、「視覚」「聴覚」「触覚」「嗅覚」「味覚」の五感すべてを使って感じるのがポイントです。森林の心地よさが「癒し」をもたらしてくれます。

わざわざ遠くまで出かけなくても、その気になって探してみると近郊にも丘陵地や森林公園などが見つかります。意外にも都市部の大きな公園などには、周りの喧騒を忘れるほどの静かな森があったりします。まずはそのような身近なところからお散歩気分で気軽に訪れてみるのもいいですね。