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胃薬と日本人(平成24年2月)

 私たちが薬局に行くと、さまざまな薬が売られています。胃薬ひとつとっても、いろいろな種類の薬があって、いったいどれを買ってよいのやら、悩んでしまう人も多いはず。それもそのはず、日本人は胃薬の使用量世界一なのです。
 では、なぜ、欧米人と比べて、日本人の胃はこんなにデリケートなのでしょうか。それは古代からの私たち日本人の食生活に原因があります。昔から私たち日本人の主食は、消化にいい穀物。そして、繊維質のものを多くとるため、長い腸で時間をかけて消化吸収をする必要があります。さらに、仏教の影響で肉を食べる文化があまりありませんでした。このように、欧米と比べるとずいぶん質素な食生活を送ってきましたから、もともとあまり多くを食べることができない、肉食に慣れていない日本人が、最近の「大食い」「肉食」をして胃を壊してしまうのは当たり前のことなのです。しかも日本人の胃がん発生率は世界1位。その数は欧米に比べて約10倍です。こんなに薬を飲んでいるのにも関わらず、胃の病気がいちばん多いのも日本人だったのですね。
 さて、日本にはさまざまな胃薬がありますから、症状に合った薬を選ぶことが必要です。日本で買える胃薬は、「胃酸の分泌を抑える薬」と「胃の働きを整える薬」です。いわゆる「総合胃腸薬」は、これらの成分がまんべんなく含まれており、両方の効果が期待できる薬です。一方、欧米人はいまも昔も肉食中心の食生活のため、胃が頑丈で胃薬をあまり飲みません。ですから、胃液の分泌を抑える薬がほとんどで、総合胃腸薬はほとんどありません。症状のはっきりしている場合は、総合胃腸薬を飲むよりも必要な成分に集約されている薬を服用するのが効果的。配合されている成分の働きを知って、自分の症状に合った薬を選びましょう。分からなければ薬剤師に相談してみるとよいでしょう。