千葉県自動車販売整備健保トップへもどる
健康保険組合のご案内 保健事業のご案内 健康保険のしくみ
健康保険の給付 届出・請求書ダウンロード リンク 今月の健康
トップ今月の健康 ≫ (令和2年1月)
今月の健康

財政を圧迫する「納付金」(2020年1月)

 皆さんやご家族が医療機関にかかったとき、支払った金額は医療費全額ではなく約3割で済んでいます。残りの7割は、実は健康保険組合から支払われているのです。その健保組合の財政は、皆さんに毎月納めていただいている保険料で成り立っているのですが、今、その財政が危機に直面しています。その原因はというと…。

健保支出の5割近くが「納付金」
 健康保険組合連合会の平成31年度予算早期集計結果によると、全国の健保組合について、支出の5割近くを高齢者医療等への「納付金」が占め、健保組合財政を圧迫している状況です。
 このままでは加入者の皆さまへの保険給付費(医療費支払い等)よりも、加入していない高齢者への「仕送り」である「納付金」のほうが多くなってしまいます。全国の組合のうち6割が赤字という状況で、赤字総額は1,000億円近くに上ります。

膨らむ高齢者医療への健保負担
 財政圧迫の大きな要因には医療費増が挙げられますが、最も大きな要因が高齢者医療への「納付金」の増加です。健保組合は加入者の医療費や健康増進のための費用よりも、高齢者制度への仕送りである「納付金」のために、財政のやり繰りを続けているのが実態です。さらに、平成29年度からは別の仕送りである後期高齢者支援金の算出方法が見直され全面的に総報酬割となっています。被保険者の収入が多いほど負担増につながり、当健保組合においても納付金負担の増大要因となっています。
 健康保険組合としては、事務経費の節減などの財政の効率化や、医療費節減を呼びかけるなどの自助努力を展開していますが、もはやその限界をはるかに超えています。解散する健保組合が相次ぎ、今後も増える見込みです。社会的に放置できない高齢者医療の負担構造の歪みが露呈し、国民の安心・安全のインフラである「国民皆保険」が危機に直面しているのです。

皆さんの安心・安全、健康保険を守るために
 こうした厳しい財政状況が続けば、皆さんに納めていただいている保険料の引き上げにもつながりかねません。健保組合としては全国組織を通じて国や関係方面に働きかけていきますが、引き続き皆さまのご協力も必要です。
 安心・安全につながる健康保険(組合、皆保険)を守るため、そして皆さまの負担軽減のためにも、健診受診などの健康管理に努めたり、ジェネリック医薬品を積極的に活用したり、不急な夜間・休日の受診を控えたりするなど、医療費の節減と適正使用にご理解とご協力をお願いいたします。